リサイクルCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を用いた流体製品を試作(流体サイト)

新明和工業株式会社が流体・航空機 両事業部が取り組む再生技術を適用した製品を「下水道展 ’22東京」に参考出展

新明和工業株式会社は、このたび、リサイクルした炭素繊維を部品の一部に用いた試作品を、8月2日から東京ビッグサイトで開催される「下水道展 ’22東京」に参考出展します。

CFRP(炭素繊維強化プラスチック)はその軽量・高強度な特性から、航空機分野などで多く使用されています。今後は、自動車分野や風力発電分野などで需要の急増が予想されています。
一方、CFRPは製造過程で多くのCO2を排出し、また、加工過程で発生する端材の廃棄処理にかかる環境負荷が大きな課題となっています。

CO2排出量・環境負荷低減を目的として、当社流体事業部および航空機事業部は、富士加飾株式会社(本社:兵庫県小野市、代表取締役社長 杉野守彦氏、以下「富士加飾」と記載)と共同で、CFRPのリサイクルの実現に向けた取り組みを2020年から進めてまいりました。

再生CFRPを採用した「縦型低動力撹拌機」プロペラ(試作)
*展示会向けに、炭素繊維が見えるよう一部(黒い部分)をスケルトン加工しています

今般、その成果の一つとして、流体事業部の主力製品「低速水中ミキサ」および「縦型低動力撹拌機」のプロペラの材料に再生CFRPを使用した試作品を完成させました。試作品に使用した再生CFRPは、航空機事業部の工程廃材を富士加飾の技術により再生したものです。

富士加飾のリサイクル技術の最大の特長は、成型済みCFRPやその中間材料であるプリプレグ(炭素繊維に樹脂を含浸したもの)から、形状、物性の劣化がほぼみられない新品と同等の炭素繊維を回収し、新品と同じ用途での再利用を可能とした点です。今回の試作品は、このリサイクル炭素繊維の用途の一つとして当社製品への適用を試行したものです。

今般の試作を機に、当社では富士加飾との連携をさらに強化し、加工技術および量産体制の確立に取り組んでまいります。また、同素材の特長を生かし、かつ環境配慮とコストメリットを織り込んだ新たな用途開発も視野に、本取り組みの事業化を促進してまいります。

引用元:新明和工業株式会社ニュース

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