構造材料を構成する上で、パイプ形状のものはその一部でしかありませんが、金属材料からの材料置換を考える場合に、とても有効な材料であることは間違いありません。
高価なエポキシ・カーボン・コンポジットの中でも材料ロスが少なく、有効な構造強度をが期待できるカーボン・パイプは、幅広い用途が考えられます。
私たちのの目指すところは、従来の用途にとらわれない新しいカーボンパイプを皆様にご提供する事で、軽くて、強くて、腐らないカーボン・コンポジットの良さを実感していただき、地球環境に優しい社会の構成にお役立ていただければと願っております。
パイプ・クラフトでは、カーボン素材にとらわれず、あらゆるタイプのFRP(繊維強化プラスチック)に対応可能です。繊維にあらかじめ樹脂が含浸された材料(=プリプレグシート)を使い、そのシートを金型に巻きつけパイプを成形しています。
この製法を、『シートワインディング(SW)法』と呼び、他の製法では難しい超肉薄パイプから肉厚ものまで、自由な積層構成が可能です。
- 特に単体のプラスチックでは苦手な極薄肉パイプが可能。
- 試用するプリプレグ各種の組み合わせや、積層回数(PLY数)による厚み調節が簡単。
- 肉圧 t=0.2mm~製造可能。
CFやGFの他に有機系繊維(綿糸・ビニロン繊維等)、植物系繊維、金属繊維(ボロン繊維・アルミナ繊維)パルプ等、様々な異種材料との組み合わせによるコンポジット化が非常に容易に行えます。これらは全て FRPとして一括しています。
FRPの強度はその繊維(強化材)によって支配されますが、樹脂が持っている本来の性質によって耐候性や耐食性・難燃性・耐熱性・電気的特性などをFRPに付与することが、マトリックス樹脂の役割です。
シートワインディング(SW)製法の最も得意とする技術のひとつで、主に0度・90度・45度方向にプリプレグを巻きつけていきます。 この組み合わせによって様々な強度特性を持ったパイプを創ることができます。 さらにGFとCFとをうまく組み合わせることで、より幅広い強度特性を持つことが可能です。
シートワインディング(SW)製法では使用する金型を変えることにより、様々な形状のパイプを製造することができます。多少工程が複雑になりますので、特殊パイプとして受注生産させていただいております。
耐食性 | 耐酸・耐アルカリ・耐塩性に優れる。 ※但し強酸・強アルカリには短時間使用のみ。 |
耐薬品性 | ほとんどの薬品に侵されず、極めて安定な材料。 |
耐久性 | 塗装やUVカット処理をすることで30年以上の実績があります。 |
耐熱性 | 100℃以上、140℃~150℃でも使用可 ※熱変形温度:>204℃ |
耐候性 | FRPパイプは表面に特殊な耐候性UVカット層を付与したタイプも製造しております。 |
SI単位・動単位 | シートワインディング(SW)法 FRPパイプ | |
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使用材料 | GFプリプレグ材 (朱子織クロス) | |
樹脂 | ■エポキシ ■フェノール ■ポリエステル | |
比重 | 1.7~1.9 | |
繊維含有率 | WT% | 65 |
引張強度 | kgf/mm2 MPa | 58~86 570~845 |
引張弾性率 | kgf/mm2 GPa | 3200 31.3 |
伸び率 | % | 1.6~2.0 |
圧縮強度 | kgf/mm2 MPa | 63~86 617~840 |
曲げ強度 | kgf/mm2 MPa | 50~89 490~870 |
曲げ弾性率 | kgf/mm2 GPa | 2500~4100 24.5~40 |
比強度 | 106/cm2 | 2.9~3.9 |
比弾性率 | 108/cm2 | 1.4~2.1 |
熱伝導率 | cal/mh℃ | 1.0~1.2 |
線膨張率 | 10-6/℃ | 7~11 |
熱変形温度 | ℃ | >204 |
絶縁耐力 | V/mil | 150~700 |
SI単位・動単位 | シートワインディング(SW)法 FRPパイプ | |
---|---|---|
使用材料 | CFプリプレグ材 0度/90度:7/3 | |
樹脂 | ■エポキシ | |
比重 | 1.55~1.6 | |
繊維含有率 | WT% | 65 |
引張強度 | kgf/mm2 MPa | 190 1860 |
引張弾性率 | kgf/mm2 GPa | 11600 113.6 |
伸び率 | % | 0.6~1.1 |
圧縮強度 | kgf/mm2 MPa | 85~120 830~1170 |
曲げ強度 | kgf/mm2 MPa | 70~135 680~1320 |
曲げ弾性率 | kgf/mm2 GPa | 5400~11000 53~108 |
比強度 | 106/cm2 | 4.5~8.4 |
比弾性率 | 108/cm2 | 3.4~6.8 |
熱伝導率 | cal/mh℃ | 5~10 |
線膨張率 | 10-6/℃ | 0.9~1.0 |
熱変形温度 | ℃ | |
絶縁耐力 | V/mil |
単位 | シートワインディング(SW)法 FRPパイプ | |
---|---|---|
パイプ種 | CFRPパイプ 0度:90度=7:3 | |
樹脂 | エポキシ | |
パイプ内径×外径 | φ35×φ42 | |
試験長 | mm | 1000 |
試験荷重 | kg | 300 |
試験荷重時たわみ量:δ | mm | 7.7 |
最大破断荷重 | kg | 1075 |
最大たわみ量 | mm | 27.5 |
パイプ断面係数:Z | mm3 | 3766 |
断面2次モーメント:I | mm4 | 7.9×104 |
曲げ弾性率:E | 103kg/mm2 | 10.26 |
曲げ剛性:EI | kg/mm2 | 81.1×107 |
最大曲げモーメント:Mmax | kg/mm2 | 26.87×104 |
曲げ強度:σmax | kg/mm2 | 71.4 |
比強度 | 106/cm2 | 4.6 |
比弾性率 | 108/cm2 | 6.6 |
単位 | シートワインディング(SW)法 FRPパイプ | |
---|---|---|
パイプ種 | GF+CF複合パイプ GF:CF=1:1 | |
樹脂 | エポキシ | |
パイプ内径×外径 | φ35×φ42.5 | |
試験長 | mm | 1000 |
試験荷重 | kg | 300 |
試験荷重時たわみ量:δ | mm | 9.8 |
最大破断荷重 | kg | 875 |
最大たわみ量 | mm | 28.5 |
パイプ断面係数:Z | mm3 | 4009 |
断面2次モーメント:I | mm4 | 8.49×104 |
曲げ弾性率:E | 103kg/mm2 | 7.5 |
曲げ剛性:EI | kg/mm2 | 63.7×107 |
最大曲げモーメント:Mmax | kg/mm2 | 21.87×104 |
曲げ強度:σmax | kg/mm2 | 54.7 |
比強度 | 106/cm2 | 3.2 |
比弾性率 | 108/cm2 | 4.4 |
単位 | シートワインディング(SW)法 FRPパイプ | |
---|---|---|
パイプ種 | GFRPパイプ 朱子織クロス | |
樹脂 | エポキシ | |
パイプ内径×外径 | φ35×φ42 | |
試験長 | mm | 1000 |
試験荷重 | kg | 300 |
試験荷重時たわみ量:δ | mm | 19.5 |
最大破断荷重 | kg | 775 |
最大たわみ量 | mm | 51.6 |
パイプ断面係数:Z | mm3 | 3776 |
断面2次モーメント:I | mm4 | 7.9×104 |
曲げ弾性率:E | 103kg/mm2 | 4.0 |
曲げ剛性:EI | kg/mm2 | 32×107 |
最大曲げモーメント:Mmax | kg/mm2 | 19.37×104 |
曲げ強度:σmax | kg/mm2 | 51.5 |
比強度 | 106/cm2 | 2.8 |
比弾性率 | 108/cm2 | 2.2 |
単位 | 引抜成形法 | FW法 | |
---|---|---|---|
パイプ種 | 市販品 グレード | 市販品 グレード | |
樹脂 | ポリエステル | ポリエステル | |
パイプ内径×外径 | φ35×φ42.2 | φ35×φ42.2 | |
試験長 | mm | 1000 | 1000 |
試験荷重 | kg | 300 | 150 |
試験荷重時たわみ量:δ | mm | 21.7 | 32.3 |
最大破断荷重 | kg | 600 | 184 |
最大たわみ量 | mm | 45.4 | 74 |
パイプ断面係数:Z | mm3 | 3889 | 3889 |
断面2次モーメント:I | mm4 | 8.2×104 | 8.2×104 |
曲げ弾性率:E | 103kg/mm2 | 3.5 | 1.17 |
曲げ剛性:EI | kg/mm2 | 28×107 | 9.6×107 |
最大曲げモーメント:Mmax | kg/mm2 | 15×104 | 4.6×104 |
曲げ強度:σmax | kg/mm2 | 38.6 | 11.8 |
比強度 | 106/cm2 | 1.9 | 0.6 |
比弾性率 | 108/cm2 | 1.7 | 0.5 |
単位 | フェノール | エポキシ | |
---|---|---|---|
透明性 | 不透明 | 不透明 | |
成形収縮性 | % | 0.1~1.0 | 0.1~0.8 |
比重 | 1.69~2.0 | 1.6~2.0 | |
引張強度 | kgf/cm2 | 490~1300 | 350~1400 |
圧縮強度 | kgf/cm2 | 1800~4900 | 1300~2800 |
曲げ強度 | kgf/cm2 | 1100~4200 | 560~2100 |
熱変形温度 18.5kgf/cm2 | ℃ | 117~316 | >204 |
体積抵抗率 | Ω-cm | - | >1014 |
絶縁破壊強度 | kV/mm | 5.6~16 | 10~16 |
誘電率 | 10Hz | - | 3.5~5.0 |
誘電体力率 | 10Hz | - | 0.01 |
耐アーク性 | sec | - | 120~180 |
吸水性 | 24h.% | 0.03~1.2 | 0.04~0.20 |
燃焼性 | - | 自消性 | |
耐酸・耐アルカリ性 | - | 影響なし | |
耐溶剤性 | - | 影響なし |
単位 | ポリエステル | |
---|---|---|
透明性 | 半透明・不透明 | |
成形収縮性 | % | 0.02~0.2 |
比重 | 1.50~2.10 | |
引張強度 | kgf/cm2 | 2100~3500 |
圧縮強度 | kgf/cm2 | 1800~3500 |
曲げ強度 | kgf/cm2 | 2800~5600 |
熱変形温度 18.5kgf/cm2 | ℃ | 117~316 |
体積抵抗率 | Ω-cm | >1014 |
絶縁破壊強度 | kV/mm | 14~20 |
誘電率 | 10Hz | 4.0~5.5 |
誘電体力率 | 10Hz | 0.01~0.03 |
耐アーク性 | sec | 60~120 |
吸水性 | 24h.% | 0.05~0.5 |
燃焼性 | 自消性 | |
耐酸・耐アルカリ性 | 強酸・強アルカリに影響あり | |
耐溶剤性 | - |